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Widmer Brothers Brewing社では、KR QUANTECロボットが高く積まれたビールケースをデパレタイジングします

クラフト・ブリュー・アライアンス (CBA) とは、独立系企業として上場もしている米国発の地ビール醸造所です。この醸造所は、Widmer Brothers Brewing、Redhook Ale BrewryそしてKona Breing Companyという、太平洋北西岸地域の三大ビール醸造所の連合体として創設されました


以来、CBAはこの3つのビール醸造所が開発する様々な種類のビールを一つ屋根の下で提供しています。Widmerのクラフトビール、炭酸のきいたハワイ島発のKonaビール、Redhookのブランドビールの米国における人気は上昇中です。また、複数の賞も受賞しています。Widmer Brothers Brewing社はKUKA社のロボットを採用しています。KR QUANTECシリーズの6軸型ロボットが、米国オレゴン州ポートランドのビール工場で、ビールケースの荷卸しを担っています。

手作業による荷卸しは危険で大変、時間もかかる

従来のWidmer Brothers Brewingのボトルデパレタイザーは半自動システムを採用していましたが、サイクルタイムの増加に対処しきれなくなり、結果としてデパレタイジングプロセスの低速化、ひいては生産性の低減も招いていました。またここでは安全も重要な要素として注目されています。人間の手によるビールケースの荷卸しは、安全性の点でも問題のあるものでした。同じ動きを繰り返し行う荷卸しの作業は非常に億劫であるだけでなく、人体への負荷も相当なものです。さらに、今まではパレットを半分の高さしか荷積みできていませんでしたが、将来的には最大限の高さの荷積みを可能にすることが期待されていました。

ロボットがバキュームグリッパーでビールケースをデパレタイジング

天井高の低さを理由に、従来のデパレタイザーは最初から選択からは外されました。インテグレーター、そしてKUKAの公式システムパートナーであるMidwest Engineered System社が代わりに選択したのは、ロボットを用いたソリューションでした。このロボットは、既存受け台の下をくぐり抜けて、新たに入庫されるパレット積荷の上の方の層を動かすことが可能である必要があります。Widmer Brewing社が選んだKR 270 R2700 ultraは、その6軸型構造のおかげでデッキ受け台を簡単に回避でき、それにより高さ一杯まで積み上げたパレットも荷卸しができます。 

Widmer Brothers Brewingにおけるデパレタイジングプロセスは、フォークリフトドライバーの作業から始まります。ドライバーは5ゾーン式アキュムレーティングコンベヤのフィーダにボトル積荷を配置し、そのコンベヤの端で空気圧式のパレットプッシャーが引き出され、パレット積荷はローラに乗って移動します。コンベヤの終端で、パレットはロボットの荷卸しゾーンに移動します。ストッパーが引き出されてパレットが止まり、コンベヤ運搬方向と平行に並べられます。空気圧式パレットプッシャーは、パレット積荷をローラに乗せて移動します。このとき、パレットは運搬方向と直角になるように並べられます。 
KR QUANTECはバキュームグリッパーでビールケースを掴みます。

KR 270 R2700 ultraロボットは汎用バキュームグリッパーでパレット積荷の一番上の層まで移動し、パレットからケースを取り出すと、レイヤー分離コンベヤまで移動し、ケースをコンベヤに置きます。このプロセスが何度か繰り返されます。この間、レイヤー分離コンベヤは一度に一列をケースコンベヤに搬送します。ケースコンベヤはレイヤー分離コンベヤからケースを突き出し、ケースが一定の間隔を空けて置かれるようにします。

ケースがケースコンベヤで下降する際、ケースは点検ビジョンシステムを通過します。これで、ケースの長辺あるいは短辺が前を向いているか、方向を回転させる必要があるかを確認します。ケースコンベヤは螺旋状に移動しながらロボットの方向に戻り、既存の傾斜コンベヤまで上方向に移動します。ロボットがパレットの荷卸しを終えると、パレットは引き続きパレットコンベヤで下降します。そこでパレットは自動パレットリフトに配置され、フォークリフトでの荷卸しが可能になります。

KR 270は精度と速度に優れている

KR 270 R2700 ultraはWidmer Brothers Brewing社で、リーチと可搬重量の理想的なバランスでの最大限のフレキシビリティで、その性能を存分に発揮しています。このロボットは270 kgの重量を軽々と持ち上げます。最大リーチは2700 mmです。6軸装備のおかげで、このロボットは天井高がわずかで取り付けが困難な状況でも完璧に作動できる軽快さを備えています。

また、積荷の受け入れ・整理の点でも、このロボットは超高精度の完璧な作業能力を備えています。すべてのKR QUANTECシリーズのロボットと同様に、このモデルは前シリーズよりも最大160 kgまで軽量化し、体積も25%少なくなったことを大きな特長としています。軽量の材質を使用していることにより、高度のダイナミクスが得られ、サイクルタイムの短縮となり、同時に高い剛性を備えています。 


弊社は今ではすべてのパレット積荷をスペースの許す限りデパレタイジングのために配送できるようになり、よって生産速度も希望通りに調整できるようになりました。弊社の12本入りパックのビールを例にとれば、なんと20パーセントの生産性向上となりました。

Widmer Brothers Brewing社のエンジニアリングディレクター、リック・ジンター氏
とWidmer Brothers Brewing社のエンジニアリングディレクター、リック・ジンター氏はまとめています。これに加えて、もう手作業でケースの荷卸しをする必要もありません。生産プロセス中のこの部分では、従業員の背骨への過剰な負荷や関節・筋肉の故障といった安全上の問題は解消されました。 

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