高感度ロボット: 自律的測定システムのための理想的なパートナー
測定技術には、唯一無二の究極の精度が求められます。それ自体、ロボット投入の理想的な条件です。効率的な稼働のためには、もちろん、各種のワークを損傷せずにピックアップできなければなりません。測定技術のスペシャリストであるPerschmann Calibration GmbH社では、KUKA LBR iiwaからなる高感度ロボットシステムが座標測定機(KMG)の装備をうけ持ち、それによってキャリブレーションを自動化します。
KUKAのLBR iiwaによる自動測定
キャリブレーションサービスプロバイダーであるPerschmann Calibration GmbH社の自動測定プロセスの場合、KUKAロボットLBR iiwaは座標測定機の自律的装備を受け持っています。こうして高感度ロボットシステムは様々なサイズおよび形態の測定対象の高精度測定を支援します。
ロボットをベースとするキャリブレーション時に超高精度を実現
「人間の髪の毛の太さは約50 µmですが、クモの糸の太さは約5 µmです。Perschmann Calibration社の測定機器で弊社が実現したキャリブレーション精度は約0.5 µmです」、Perschmann Calibration GmbH社のデトレフ・リューベザーメ博士は説明します。キャリブレーションサービスプロバイダーは、携帯型測定ツールに特化しており、特にピンや調整リングといったゲージを高精度で測定します。この企業の顧客基盤は特に、従来型の機械メーカー、自動車産業各部門または航空機メーカーで構成されています。これらの顧客は製造プロセスの品質保証のために測定ツールを使用しています。
自律測定が顧客の付加価値を創造
「座標測定機をも生み出したHexagon社がKUKA社と共同で、弊社が自社のキャリブレーションプロセスを自動化し、それによってますますユーザーフレンドリーになります。こうして多くの各種測定ツールを短時間でキャリブレーションできるようになるというコンセプトを弊社に紹介しました。このアイデアに弊社はすぐに取り掛かりました」とデトレフ・リューベザーメ博士は言います。
全自動試験システムは、KUKA flexFELLOWソリューションとHexagon社のKMGを装備しています。KUKA flexFELLOWは、HRC対応のLBR iiwaロボットを搭載しているロボットプラットフォームです。このプラットフォームは、材料準備トローリの各種測定ツールを高感度でピックアップし、これをキャリブレーションのためにHexagon KMGに送ります。これによって加工品も識別し、自動測定することができます。
Industrie 4.0によるキャリブレーション
自律測定プロセスの最初の作業手順で、LBR iiwaは搬送ユニットから測定ツールを取り出します。次に高感度ロボットシステムがこの測定ツールを読取装置の適正な位置に送ります。スキャン以外にもこの測定ツールは、測定に狂いが生じないよう、エアブロウをおこない埃を除去します。システムがこの測定ツールを検出すると、LBR iiwaはこの測定ツールを装置に固定します。関連する測定プログラムが読み込まれ、自律測定がスタートします – 同時にIndustrie 4.0によってキャリブレーションもスタートします。測定プロセスが完了すると、ロボットはこの測定ツールを再度ピックアップし、次の搬送ユニットにセットします。キャリブレーションが正常に実行されたことに関する証明書が自動的に作成されます。
成果を収める自律測定
自律測定プロセスはPerschmann社に多くのメリットをもたらしています。
測定ツール1個当たりの消費時間が短縮し、故障ありと識別された測定ツールはLBR iiwaによって取り除かれます。同時に、LBR iiwaによって時計が完全にキャリブレーションできるようになりました。さらに夜間には、10段階スピードによって全自動検査システムが稼働しています。これは、無人運転には他の安全要件が適用されるために可能になっています。
